6月の誕生石　パール真珠 (Page 4)

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	和名　真珠　　　英名　　Pearl ６月の誕生石成分 CaCO3 モース硬度 2.5〜4.5 パールは、貝の体内で生成される生物起源の宝石で、貝の体内に入った微細な異物を核として、カルシウムの結晶（アラゴナイト）とタンパク質の層が交互に積み重なり、パールの層が生成されます。この有機質の薄層と、アラゴナイトの干渉効果によって、パール特有の上品な虹色のきらめきが生み出されます。上品な光沢と、この特有のゆらめくような遊色効果によって、古くから世界中で愛されつづけている宝石です。アラビア、インド、フィリピン、フランスの国石になっており、日本においては、冠婚葬祭用のジュエリーとしてよく用いられます。パールの名の由来は「小さな洋梨」を意味するラテン語のperula からきています。又、パールはその美しさから、様々な別名を持ちます。エリザベス女王の時代に使っていた「貝の実」、エリザベス1世は自分の肖像画のほとんどを真珠を身にまとった姿で描かせたといいます。マルボドウスの「貝は空に向かって口を開け天の露を集める」から、「天の甘露」。「日本書紀」から「しらたま」。中国古代の皇帝が龍に載って昇天した、又は龍も時に珠を落とすこともあるということから、「龍の珠」。中でもやさしく上品な光沢が魅力のパールにふさわしい美しい別名として「月の雫」、「人魚姫の涙」というものがあります。真珠にはヨーロッパでは古くから「月の雫」と呼ばれて月の女神が宿ると信じられていました。月は潮の満ち引きを支配し人の命を支配することから、真珠を健康と豊穣のシンボルとして珍重し、また、満月や月曜日には月の女神の守護がある、つまり、女神パワーが全開すると信じられ、その恵みにあやかろうと当時各種の「ルナソサエティ」が開かれてたといいます。そうした月曜日のソサエティで、最も華やかだったものに、ナポレオン３世の皇后ウジェニーの主催した「皇后の月曜日」と呼ばれた舞踏会があります。「皇后の月曜日」には４００人〜５００人程度の限られた人たちのみを招待されるもので、ウジェニーは真珠のネックレス、イヤリングを身に付け誰よりも華麗で美しく気品に満ちていたといいます。「人魚姫の涙」はその昔、南海のひとたちの呼び名だったことからきています。真珠に纏わる話しとしては、エジプトの女王、クレオパトラが、酢に溶かした真珠を美容と健康のための薬として服用していたという逸話はたいへん有名です。楊貴妃にも愛され、中国の伝説や古代ペルシアなどでも「薬としてのパール」の伝承が散見されます。現代においても、粉末状に加工した真珠が、特にアジアを中心に人気があり、真珠の粉は、酢と一緒に服用すると、健康的なダイエットに効果があるといわれており、日本でもじわじわと人気が高まっているようです。他にも、解熱剤、風邪薬として使用されることがあり、日本でも解熱剤として使用され、現在も風邪薬として販売されてます。パールは生成する貝の種類によって、さまざまな種類があります。もっとも見かける代表的なパールは、アコヤガイ、アワビガイに生成する「本真珠」です。他には、シロチョウガイから産する「南洋真珠」、クロチョウガイから産する「黒真珠(黒蝶真珠)」、マベ貝から産する「マベ真珠」、ハルカゼヤシガイから産する「メロパール」、カリブ海に生息する巻貝、コンク貝から産する「コンクパール」は、珊瑚のようなピンク色で、炎のような模様が見られるのが特徴です。コンク貝は巻貝ですので、人工的に核を入れることは不可能なため、非常に希少性が高いとされています。また、淡水性の貝から産出する　淡水パール（湖水真珠）　も良く知られています。淡水パールといわれると多くの方は昔の３〜４mmサイズのライスパールと呼ばれた皺玉を連想されるようですが、色、形、大きさなど非常に多彩なバリエーションがあり、昨今は、ハリウッド女優をはじめ、スーパーモデルが身に付けて世界的に人気の高まりをみせています。淡水パールは古くはマルコ・ポーロの「東方見聞録」の記述にも登場し、「ジパングの住人は色が白く、丁寧で雅やかである。山ほど黄金がでて、王の宮殿は黄金でできている。美しいバラ色の真珠、丸くて大きい真珠がとれる。白い真珠以上に値段が高い」日本の真珠が世界に知られることになるわけですが、ここでいわれているバラ色の真珠は淡水パールだといわれています。ルネサンス時代からバロック期（１７世紀）にかけては、天然真珠の魅力を最大限に生かして、いびつに変形した真珠を利用して、具体的なデザインの宝飾品が多く作られました。この時代の名前をとって、変形真珠のことをバロック真珠と呼ぶようになりました。ヨーロッパの多くの河川で採れていた淡水パールですが、特にイギリスでは、スコットランド地方の川から採れることから、「スコッチパール」と呼んで、伝統的なスコティッシュ・ジュエリーをはじめ、アートや小物に盛んに取り入れられています。淡水パールは８ｍｍ以上の珠を大玉と呼んでいますが、この大玉と言われるものは全生産量に対する３パーセントといわれ、その中でも商品価値のあるものはそのまた５パーセントいわれ、大変貴重になっています。 ○ｏ.。石言葉.。ｏ○ 富と健康　長寿王女の象徴、処女の象徴包み込むような優しい力を持ち、女性らしさと、高貴さを作り出す力があるとされています。美容の面でも効果が高いといわれています。子宝の象徴としてもよく知られており、子供を事故や病気から守る力もあるとされています。母から娘に送る石。〜・＊　　浄化方法　・　お手入れ　＊・〜パールは非常にやわらかく、繊細です。日光、塩、油などに弱いので、肌に直接つけたあとには、流水ですすぎ、水分をじゅうぶんにふき取ってください。浄化方法としては、流水で軽くすすぐか、月光、クリスタルなどがよいでしょう。